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住宅情報化について
− メディアの種類 −
「住宅情報化」への対応は、各メディアの将来性も考慮した準備が大切といえ
ると思います。そこで将来、家庭に出入りする情報系統の各ニューメディアも
含めていくつか必須な順に紹介します。
・電話配線 (ISDNバス、光ファイバ整備/FTTH)
・テレビ配線 (BS/CSデジタル放送、有線放送)
・CATV放送 (CATVインターネットなどの双方向サービス)
・家庭内LAN (宅内情報ネットワーク/SOHO対応)
・ホームバスシステム(HBS/IEEE1394ホームバスなど)
特に家庭内LANはISDN/ルーターなどによる、複数台のインターネット
同時接続の環境にも利用できるため、急速に普及しております。
ホームバスは大容量メディアを使ったホームゲートウェイやホームサーバー(
インターネット接続やビデオ録画・再生、ホームセキュリティー、自動検針な
ど)が普及するときにとても役立ちます。
基本的な住宅情報化における情報配線基準は「BS/CS対応、テレビ配線2
本」、電話・ISDNバスなどの「ホームバス配線1本」を各部屋に配置し、
必要な個所に情報コンセントを設けることが基準となります。
− 情報分電盤の設置 −
住宅情報化の重要なことは、家庭に入り込む情報などの信号をいかに効率よく
各部屋の端子に送るかということにあります。そのため、家庭に入り込む情報
を集中的に管理する部分となる情報用分電盤「情報分電盤」が必要になります。
一般的に情報分電盤に納められるものの一例は・・・
- 各配線ケーブル
- 電話分配器 (場合により交換機)
- ISDN機器 (TA、ルーターなど)
- テレビ分配器 (場合によりブースター)
- HUB (家庭内LANの構築により)
- 機器電源用コンセント (アース端子は機器の保護)
情報分電盤に家庭内の配線を集中させることで、いつでも家庭内の各システム
の追加工事やメンテナンスがしやすく、拡張性が向上します。
情報コンセント例。「情報分電盤」を経由して分配させ、各部屋にこの「情報
コンセント」と呼ばれる電気/TV/電話/ホームバスを1つにまとめた専用
ターミナルを整備することで、より効率の良い環境と将来的にも対応できる環
境が整備できます。
情報分電盤の有効性を重視して、メンテナンスや変更の少ないメディアを別の
ところに設置する方法もあります。詳しくは、各項目にアドバイスしています。
− 自動検針サービスへの対応 −
最近では公共設備(水道、ガス)会社の人件費削減のために人の検針作業から
お客様の電話回線を用いたオンライン自動検針システムへ移行している会社が
増えてきているようです。特に検針に費用がかかる地方で広まりつつあり、今
後は全国規模で導入する可能性も出てきています。
それらは後工事の場合、ガスメーカーから電話の保安機までむき出しの配線と
なるため外観を損なう可能性があるので、前もって問い合わせることで隠蔽配
線することができます。メリットもあり、ガス警報機とリンクさせて次のよう
サービスが受けられることがあります。
・消し忘れ、ガス漏れ、ホース抜け、長時間の微量漏れ等のガス会社通報機能
・緊急時のガス会社からの遠隔操作によるガスのストップ/使用停止制御
・将来、水道や石油サービス、お年寄りの緊急システムの応用など
実話・・・
古い家では3・4年前からお世話になっており、既に体験済みでしたのでお世
話になった体験談・・・。
- 某日、ガスを消し忘れ・不完全燃焼によりガス漏れ検知器が作動する
- 隣の居間で「なんか、ピーって音しなかった?」と家族会話・・・
- 電子機器の多い家なので、いつものことだと誰もがしらんぷり・・・
- 音を聞いてから数秒後、家の電話が鳴り、出てみる
- 「ただ今、ガス漏れを検知しましたので、ガスの使用を停止させました」
「確認と換気作業をお願いします」と言われ、びっくりする
- すぐ隣の台所に行ってびっくり!ガス臭い・・・
- 指示通りにすると「それでは解除信号を送りますので・・・」と言われる。
- その後、家族会議・・・
このように自動検針を許可すると無料/有料でガスの警備サービスが受けられ
るメリットがあります。
− 参考資料/将来のホームネットワーク −
将来、家の中の電気製品はひとつのネットワークでつながる・・・そういう時
代がすでに始まりつつあります。これを「ホームネットワーク」といい、その
ネットワークの中核となるコンテンツサーバー「ホームサーバー」を設置する
時代も近くなってきています。
ホームサーバーは、BS/CSデジタル放送の画像や音声データ、家庭内ネッ
トワークの処理・データ蓄積、留守番電話などのデータをDVD−ROMなど
の大容量メディアにより蓄積し、あらゆる機器へデータを送・配信する機能を
有する家庭内の中核データ処理装置です。
例えば、ビデオ録画や音楽録音もホームサーバーのハードディスクやDVD−
ROM、D−VHSなどに蓄えられ、家中どのテレビからもホームサーバーを
通じてビデオ再生できたり、いつでも見たいときに見たいものを見れる、聴き
たいときに聴けるといった、21世紀らしい夢のような世界が実現できます。
接続のインターフェイスには、次世代型のインターフェイスが導入され、現時
点で完全な対応をさせておくことは非常に高価で困難です。
− 参考資料/既存の電話線で家庭内LANの利用 −
ケーブル配置や配管工事は大金を要し、さらに既存の住宅では困難です。そこ
で、最近では既設の今ある普通の電話線を使って家庭内LANを構築できるボ
ードや機器が発売され始めました。
最近、製品化されたものとしてはHome PNA(Home Phoneline Net
working Alliance)があり、普通の電話線がパラレル(並列)に配線されて
いるオーソドックスな配線であれば数台程度の家庭内LANが構築できます。
つまり、このボードをLANボードの替わりにPCにセットすることで、HU
Bなしの家庭内LANが電話線上で構築でき、電話と違うチャンネルを使用し
ていますので、もちろん電話とLANを同時に利用することができます。
通信速度は1M〜現在Ver2.0タイプでは10Mbps程度ですが、別に配線を
施設しなくてもよいことを考えますと十分な速度でしょう。
Last updated; 2001.4.21 AM10:00
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